もうすぐ有休おわるので近況
8月のお盆が終わったあたりで最終出社を終え、丸一ヶ月ほど休暇をとってた。それももうすぐ終わり、来週から新しい職場で働くことになるので近況というか、休みの間にやってたことをメモ。
ロンドン
半月ほどロンドンの語学学校に通って軽く英語を勉強してきた。なぜロンドンかというと「ド短期なのでアメリカとかイギリスとかの本場に行きたい」「どうせなら行ったことない所で観光も兼ねたい」「アメリカは学生ビザが必要で、それを準備する時間がない」という理由からです。アメリカでも午前中授業のみであればビザ不要だったんだけど、せっかく行くなら全日授業受けたいなとなんとなく思ったのでロンドンにした。アメリカだったらサンフランシスコかニューヨークで迷ってた。
思ったより日本人が多くて、全体の2割くらい日本人だったんじゃないかと思う。たぶん8~9月は大学生が夏休み使って3,4週間くらい来る、というのが多いんじゃなかろうか(6ヶ月来てる大学生とかも何人かいた)。あと、自分は中級者(Intermediate)クラスに振り分けられたんだけど、このクラスは日本人多かった。半分以上日本人の時も合った。たぶんだけど、最初にクラス分けのテストをする際、日本人は会話がダメでも文法はそれなりにできるからIntermediateクラスに振り分けられやすいんじゃないかと思う。
たかが二週間なので別に上達とかはそんなになかったけど、色々気づきがあってモチベーションあがるので無意味ではなかったと思う。
- 他の国の人と話すのは楽しい。コロンビアから来た人と何人か知り合ったけどどいつもよく喋る。
- 日本人とも知り合うけど、わりと特殊環境下なので結構仲良くなりやすい。授業は夕方に終わるからしょっちゅう酒飲んでるし。日本に帰ってきたらまた会おう、という人も何人かいる。
- 母語によってみんな発音メチャクチャなのでカタカナ英語とかホントにどうでもいいことに気づいた。スペイン語圏の人に「culture」を「クルチュー」とか「March」を「マルチ」とか、タイ人に「classmate」を「カスメイト」とか言われたときはさすがに何言ってるかわからなくて4回くらい聞き返してしまった。すまん。
- Sir John Soane's Museumはわりと最高なのでみんな行ってほしい。学校から近かったし無料なのでロンドン滞在中3回行った。
イギリスでちょっと英語勉強していちばん「まじで?」となったのは、いままで「drink」を「ドゥリンク」と言ってたのが実は「ジュリンク」だったってことです
— 豆腐 (@toofu__) 2017年9月14日
Splatoon
発売してからずっとやってるわけですが、ロンドン中半月は触ってなかったのでプレイ時間は140時間ほど。
現在の様子です pic.twitter.com/lfwx4V8bq1
— 豆腐 (@toofu__) 2017年9月14日
ガチエリアもS+1だったけどついさっき割れてS+0になった。典型的なS+最底辺。
自分の下手さを棚に上げて好き勝手言うと、「納得行かない死」が多い。通信が悪いからか「避けたのに死んだ」とか「明らかにキルタイムが早すぎる」とか、ダメージが蓄積しやすいのとグラフィックの問題か「ボムやスフィアの爆風にあたってないように見えるのに死んだ」みたいなのがめちゃくちゃある。このあたりの不満は1のときより強い。マッチングのシステムがどうだとか色々言われてるかもしれないけど、自分としてはとにかく「納得感」を上げてほしいと思う。
あとアプデ直後から金モデ使いばっかりになったことに辟易してる。
Unity
VR用Twitterクライアントが自分の中ではなんとなく満足行ってしまったからか、あんまり休みの間触っていなかった。このままだとアレなのでとりあえず何か触ってモチベーションをあげようと思う。
とりあえずTwitterクライアントはもういちど動画撮ってYouTubeにあげた。
ピアノ
ロンドンから帰ってきてからニーアレプリカントのピアノスコアを買ったのでちょっとずつ練習してる。ニーアレプリカントやったことないけど。
ニーアオートマタのピアノスコアももうすぐ発売するので買うと思う。
他はマンガ読んだりお酒飲んだりとかばっかしてた。こんな感じで一ヶ月も休んでてスムーズに社会復帰できるかどうか不安。
というわけで来週から新生活始まりますし、ぼちぼちやっていく。
Stay in London: Week 1
The first week, a half of my stay in London, has been finished. I have a try to write a diary in my poor English.
- My school life in London was started on Tuesday. As the result of a short test on the first day, I joined the Intermediate(B1) class. There are seven level in my school- Beginner, Elementary(A1), Pre-Intermediate(A2), Intermediate(B1), Upper-Intermediate(B2), Advanced(C1, C2), so my level is just medium.
- I have 2 classes - morning class, and afternoon class. Morning class is required, and afternoon is optional. About a half of students have afternoon class.
- Morning class is from 9AM to 1PM. There is 11 students in my morning class. 3 of them, include me, are Japanese. other students are from all around the world - Korea, Taiwan, Mexico, Colombia, Brazil, and so on. This class uses a textbook. We often do a groupwork. Angelica, from Colombia talks the most much in the class. Jun-Tai from Taiwan is likely to be absent from the class for some reason.
- Afternoon class is from 2PM to 3:30PM. My afternoon class has 7 people including 3 Japanese. Angelica, Jun-Tai, and I are the same class also in afternoon class. We do a work about a particular topic such as pronunciation, fairy tale. I, Mai and Baptiste from France made a new fairy tale that a frog and a lion are against a witch.
- Pronunciation is so difficult. In the speaking way of natives', sounds often disappeard. I suppose my bad habit is that I try to listen to every single word in all of the sentense.
- Collocation, phrasal verbs and compound noun are also important. They are the way to describe things with simple words. It is hard to hear.
- I said my teacher Paris "Listening is so difficult for me. To practice listening I usually use Podcast app as TED talk." He said, "TED is too difficult for you. Listen to BBC radio. You can choose the level on the radio."
- After class, there are social programs in the school such as pub crawl, historical guide tour in London, watching musical.
- If I don't join a social program of the day, I usually take a walk around London.
It seems that most of Japanese student, like me, are not good with listening and speaking compared to the any other student in the same class level. I talk with students in the other class, I'm often surprised at that they are Intermediate class. "Wow, why are you in the same level as me? Aren't you Upper-Intermediate class?"
I will go a day trip to Stonehenge tomorrow, and Sunday I will do sightseeing in London( I don't decide where to go).
It is tiring to write a diary in English...
さっそく先生が何言ってるかわからなくてくじけそう
— 豆腐 (@toofu__) 2017年8月29日
「グループに分かれて新しいおとぎ話を作ろう」という授業があり、フランス人とあれやこれや話した結果「ライオンが寝ている魔女を食べた途端、カエルが王子様になる」という謎物語ができた
— 豆腐 (@toofu__) 2017年8月30日
英語で夢を見た気がするけど中身覚えてない
— 豆腐 (@toofu__) 2017年9月1日
in London underground pic.twitter.com/pRsDJmsONw
— 豆腐 (@toofu__) 2017年9月1日
きれい本屋です pic.twitter.com/J98ANKpPbV
— 豆腐 (@toofu__) 2017年9月1日
そろそろイカやりたくなってきたぞ
— 豆腐 (@toofu__) 2017年8月29日
ロンドン滞在 2日目(散歩)
ロンドン2日目。学校はまだ始まっていないのでとりあえずロンドン観光がてら散歩した。
交通機関を使わなかったのでやたらと歩いた。Movesによると1日で37,000歩ほど歩いたらしい。流れとしては
8:00頃寮を出る→カムデンタウンで歩いて朝食→大英博物館→その辺のパブで昼飯→テムズ川ほとりを歩く→テート・モダン→芝生で寝る→またテムズ川辺りを歩く→芝生で寝る→ビッグ・ベン→バッキンガム宮殿→トラファルガー広場→ピカデリー・サーカスで晩飯→歩いて寮に戻る(21時頃)
という感じで、歩幅60cmとするとだいたい22kmくらい歩いた計算?
みんな大好きテムズ川
今日の一日
- カムデンタウンは朝早すぎたのかマーケットがほとんどやってなかったのでその辺のファストフードで朝飯を食べた
- 大英博物館はデカいし展示品があちこちに無造作に置かれてるし、これを無料で「ほらよ」みたいなかんじで公開してる英国のドヤ感を感じた。実際デカいのでひとつひとつガチで見ると1日たっても終わらん
- ただミイラの展示をみんなで集まって写真取ったりしてるのはなんか趣味悪いなと思った
ロンドンオブロンドン pic.twitter.com/AleImKCjuW
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
#大英博物館のサーキュレーターはダイソン pic.twitter.com/77SSM5DRGt
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
- 昼飯は適当に「Ultimate Fish & Chips」ってやつ頼んだらどう見ても一人向けじゃないデカさのが出てきた。Ultimateか
明らかにデカいの頼みすぎた pic.twitter.com/wHdsgsOj6D
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
- テート・モダンも常設展は無料で、企画展は金かかる。スケールのデカさが良いし、目の前にテムズ川と芝生があってそこで演奏してる人がいたり歌ってる人がいたり寝てる人がいたり逆立ちしてる人がいたりして、日本にもこういう場所ほしいなあと思った。自分も寝た。
テートモダン、「無」の空間がある pic.twitter.com/tACQCyADyh
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
- ビッグベンは工事中でした。
- ピカデリー・サーカスで晩飯を探していたところ、博多ラーメンの店があったので入ってみた。
ロンドン2日目 pic.twitter.com/aLWudOzLJi
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
こちら餃子になります pic.twitter.com/kCpFChqg92
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
ロンドンのラーメン屋、客が入ってくると黒人スタッフが「イラッシャイマーセ!」って言いながら太鼓叩いてるし最高
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
ちなみに「イラッシャイマ↓ーセ↑!」です
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
サイドメニューに餃子もたこ焼きも天ぷらも刺身もあるフルスタックラーメン屋
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
- 味については、こってり頼んだのにわりと薄味だったことを除けばまあ悪くはない、というか普通。ラーメンと餃子とビール半パイント頼んで、サービス料込みで22.5£(=約3,100円)。高い
- この調子で飯食ってると食費かかりすぎるので、スーパーの惣菜とかで凌ぐ必要がありそう。
- ちなみにロンドン、あまり道路はキレイじゃなくて、というのもイギリスでは屋内の喫煙が全面禁止らしく、そのかわりに屋外は基本的に喫煙OKになっている。そのせいかわりと路上に吸い殻がよく落ちてる。
- 大英博物館もテート・モダンもラーメン屋も、大抵のところはWi-Fiがあるので、観光客には嬉しい。
- ヨーロッパの幼女はみんな可愛い。
ロンドンを歩きながら、5年ほど前にバチカンで見た滅茶苦茶可愛い女の子のことを思い出していた
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
たぶん10歳くらいだったから今はきっと思春期って感じなんだと思うけど、元気でしょうか、幸せでしょうか
今日は歩き回って疲れたので、明日は午前中は宿、または宿周辺でのんびりして、午後から電車に乗ってどこかにいこうかなというお気持ち。そして明後日から学校。
ロンドン滞在 1日目(到着及び人権の獲得)
退職に伴う有休消化を1ヶ月ほど取ってやったので海外旅行でもしようかと思って、半月ほどロンドンに滞在する。今日土曜日にロンドンに着いた。ただの滞在だとアレなので平日の日中は語学学校に通う。
羽田空港は昼前に離陸して、ロンドン ヒースロー空港に着陸したのが15:30くらい。そこから地下鉄で市内に移動して宿に到着したのは18時くらいだった。
ただ到着が遅かったのか受付が開いてなかった(滞在はホテルではなく学生寮みたいなところ)ので、書いてあるEmergency Contactに電話して「いま寮についたのでチェックインしたいけど受付が空いてない」というと「そこで待っとけ」と言われたので15分ほど待ってたらガチムチ兄ちゃんが来て鍵をくれた。(英語できなくて最初「そこで待っとけ」って言われたのが分からずに電話来られたので焦ってもう一回かけてしまった)寝床・トイレ・シャワー・Wi-Fiを獲得。
宿とWi-Fiは手に入れたので最低限の人権は手に入れたと言える
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月26日
宿です pic.twitter.com/kBHzxJmvuo
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月26日
部屋暑いんだけどクーラーないよな
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月26日
夜に窓開けてると涼しい。
で、部屋で少し休憩してると19時とかになったのでメシ食いがてら少し散歩しようかと思いそのへんを歩いた。
歩いてたら即座に見つかった pic.twitter.com/pjMtPQK0Qn
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
メントス的な何かの種類が多い pic.twitter.com/MO5njOTCSF
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月27日
あとスタバがやたら多い。宿の周りを歩いただけで5軒くらいあった。僕はシティボーイなのでスタバのプリペイドカード持ってるのだけど、日本のやつは海外で使えないらしい。
歩いてたらそのへんのコンビニみたいな売店にプリペイドのSIMが売ってあるのを見かけたのでレジのアラブ系兄ちゃんに「3GBのSIMくれ」って言ったらその場でSIM差し替えてくれたんだけど、「途中のアクティベートでApple IDが必要なのでログインしてくれ」と言われた。
自分はログイン情報系をほぼ全て1passwordで記録しているので、自分でIDとかパスワードを覚えていない。しかしいま1passwordを確認できるのは手元にあるアクティベート中のiPhoneだけ…寮に置いてるMacbook Airなら1passwordにログインできる。
「すみません、いまApple IDがわからない。寮にメモがあるのであとは自分でやる。いま料金払う」
「それだと処理が終わらない。2ポンド置いて、一回寮でログインしたあとまた戻ってきて」
「わかった」
ということで店と寮のあいだ(片道10〜15分)をよくわからず往復することになった。iPhoneをご利用の皆様はApple IDとパスワードは把握しておいたほうがいい。SIMロック解除は忘れずに。
SIMカード買ったので完全に人権を得た
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月26日
回線は速くない
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月26日
回線は遅いが人権がある
— 笑顔 (@toofu__) 2017年8月26日
ちなみに3GBのSIMが17ポンド。docomoの海外パケホーダイとかいうクソ高いサービス使うのと比べたら、速度は遅いかもしれんけどはるかに良い。
ってやってたらもう20時半くらいになったので、駅のハンバーガー屋で飯食って(ハンバーガーと缶ビール一本で12ポンド=1600円くらい。やっぱ高いな)、21時くらいに寮に戻って疲れて寝てた。
夜中2時くらいに起きてこの文章を書いてる。学校は火曜からなので日曜月曜はとりあえずロンドン観光する。英語が上達するにつれてこのブログも徐々に英語になっていくかもしれない。
ネット系の広告会社を退職した
新卒で入社して約4年半お世話になった会社を辞める。いま有休消化中。
いわゆる退職ポストというやつで、誰も自分のそれなんか興味ないと思うけど、あくまで自分のライフログとして残しておく。
転職の経緯
自分は新卒でネット広告系の会社に入った。いわゆる「代理店」で、クライアント企業のウェブサイトやモバイルアプリをつくる際の要件や仕様を決めて下請けの会社に開発の依頼を行う、というのが基本の組織だった。「プロデューサー」とか「ディレクター」とか「プロジェクトマネージャー」とか、案件の企画や進行管理を行う人達の集団だったのだけど、自分はその中で「インフォメーションアーキテクト」という謎な肩書きを名乗っていた。上記の企画や進行管理も行いつつ、ウェブサイトやアプリの情報設計・UI設計をメインの領域として、ワイヤーフレームを描いたりプロトタイプを作ってユーザーリサーチを行ったりしていた(あんまり好きな言葉ではないけど「UXデザイン」とか言うのに類する職種だと思う)。
その仕事自体は面白かった。整理しなきゃいけない要件が多いと、パズルを解いてるみたいな感じで楽しかった。UIデザインの他事例を観察したりするのも、そこから見える企業の意図みたいなのを勘ぐったりするのも楽しい。使いにくいWebサービスやアプリに対して「こうしたらいいのでは」みたいなことを考えるのもわりと楽しい。要は、自分に合っていたんだと思う。
一方で、なんだかなあということも多かった。受託の、しかも代理店(さらに実際は一次請け代理店もいたりする)という立場上、案件の上流にも下流にも別組織がいたり、クライアントー一次請け代理店ーうちーデザイン会社と居て、開発はクライアントから別商流で発注があったりする。そういった状況で開発をしようとすると、何から何まで時間がかかる。設計で承認を取り、デザインで承認を取り、そこから開発会社に仕様が渡り、開発上難があるところは設計を調整し、またそれの承認を取り…と言った感じでなかなか先に進まない。とあるスマホアプリの開発に2年半ほどかかったりしていた。みんな会社が違うので各々自分の身を守ろうとして、開発チーム全体で一体感が出ることもあまりないなあと感じたりした。
また、クライアントが大企業になったりすると、政治的な事情で設計が後戻りしたりすることも多く、またクライアント社内説明用資料や納品用ドキュメント制作に時間がかかることも多かった。
そういった調整業務に時間がかかるよりももっと設計やユーザーリサーチに集中したい、単純に「ものづくりに集中したい」という感情が湧き上がってきたところに、とあるWebサービスを開発運営している会社から誘いを受けてその会社に「UXデザイナー」としてお世話になることになった。そこはエンジニアもすぐ横にいる環境なので、本質的なことに集中した仕事ができるんじゃないかと思っている。
あと、次の職場へは自転車通勤の予定なのが楽しみ。「東京で自転車通勤」ってなんかシティボーイ感あってよくないですか。よろしくお願いいたします。
雑記
- 上では「調整業務だりー」としか言ってないけど、ある意味それこそが広告代理店の存在価値だったりする。クライアント内の部署間の利害関係を把握して、一番いい解決策を提示する、それは意義ある仕事だと思う。ただ自分はそれ以外の部分に注力したかっただけ。
- 広告代理店ってネットとかでネガティブに言われがちだけど、ある側面から見るといいこともある。
- ひとつはクライアントや制作会社などいろんな会社と一緒に仕事をするので「世の中いろんな会社があるなあ」と、なんとなく視野が広がること。
- もうひとつが学生が就活する時の話。広告業界に来る非芸術系の人って(自分も含めて)なんとなくクリエイティブなことがしたい、企画がしたい、という気持ちな場合が多い気がするのだけど、それはつまり実際どんな業務をしたいのかのイメージが無いということなのかなと思っている。それは実際会社で働いたことが無いなら仕方のないことなのだけど、広告代理店にとりあえず入ると、「世の中の案件でどういう役割の人がどういうことをしているのか」がわかるようになるので、そこで改めて「自分がやりたいのはこういう役割なんだ」というのを把握して、異動したり転職したりできる。そのための踏み台として、最初に広告代理店に就職するのはわりといいんじゃないかな、と思っている。
『BLUE GIANT』読んでやられた
読んだ。平日の夜中に1巻読みはじめて、そのまま最新刊まで止まらなかった。
ちょっとネタバレあるかもしれない。ネタバレしたからと言って面白くなくなるマンガではないけど嫌な人は読まないほうがいいかも。
BLUE GIANT SUPREME(1) (ビッグコミックススペシャル)
- 作者: 石塚真一
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このマンガの存在は前から知っていて、けどなんとなく避けてた。「面白くなさそう」とかじゃなくて、中身は知らないけど絶対おもしろい予感があって、むかし『BECK』読んであぁ~ってなった記憶もあって、読むのに膨大なエネルギーがいるマンガだという気配がしてたのでなんとなく避けてた。けどふと気の緩みで購入してしまって、ダウンロードしてから数日は耐えてたんだけど、ついに耐えきれなくなって読んでしまった。
そうなったらもうおしまいで、あっという間に最新刊の第二部第二巻まで合計12冊読んでしまった。疲れた。もう何も考えたくないし、今週仕事したくない(火曜日に読んだ)。
正直ジャズのことよく知らない。音楽のなかではどちらかというと避ける方かもしれない(演歌とかも避ける)。それがこのマンガ読んだから何か変わるのか、と言うとそんなことはないかもしれない。とは言えそんなことはたぶんどうでもよくて、こう「音を表現するマンガ」ってのは本当にすごいなと思うですよ。だってマンガですよ。『BECK』は音が「描かれない」ことで音が「聴こえてくる」マンガだったと思うのだけど、このマンガは音が描かれてる。それどころか「リズム」まで描かれてるような気がして、なんというか「聴こえる」というか音が「ある」というか、語彙が無いのだけど、まるでライブハウスにいるような音の存在感があった。ジャズをよくしらない自分でもそれくらいのことを感じる強さがあった。
という音の描写とは別に、主人公・大の一途さというか、他のキャラの脇役感が尋常じゃないなというのも感じた。別にこれはユキノリや玉田の存在感が薄いとかそういう話じゃなくて、「大の物語」感が強すぎるという話。
正直、10巻の最後で「オレ、海外に行くわ。」と言い出したのが唐突過ぎて意味がわからなかった。確かにそれまで事あるごとに「世界一のジャズプレイヤーになる」と言っていたけども、なんというかルフィが「海賊王にオレはなる」って叫ぶのと同じくらいよくわからないというか実体が見えないというか、悪くいえば現実感がないように思っていた。それが「オレ、海外に行くわ。」の一言でいきなり物語のキーワードが目の前に急接近してきたという感じがした。そしてそれは大ひとりの物語だったと、突然告げられたのだ。ユキノリや玉田はそこにいない。例えになってるかどうか全然わからないけど、グランドライン半ばでいきなりゾロやウソップが船を降りてルフィがひとりでワンピース目指しはじめたような。あくまでゾロとウソップ、その他麦わらの一味は脇役だったの的な。この急変化、これがジャズなのか。
ユキノリは大と出会った時、大にもし才能があったなら「踏み台にします、全力で。」と言った。結果的に踏み台になったのはユキノリだった。けどそこに負のイメージはなかった。あまりに大がまっすぐすぎるから。
第二部で大はドイツへ向かった。ワンピースに到達するために。そこで誰と出会おうとも、誰と音を生み出そうと、これは大ひとりの物語なんだろうと思う。
メタなことを言いだす人は疲れてるんじゃないか説
しばらく前に岡崎体育の『MUSIC VIDEO』という曲が流行った。「曲」というよりもPVがある前提の曲なので、どちらかと言うと「映像作品」になるんだろうと思う。
これに関して友達と話すことがあって、何かというとその友達が「なんでこれが流行ったのか全く理解できない」と突然言い出したからだった。要点としては「メタなのはいいけどそもそも音楽としていいのか?」的な言い分だった。音楽としていいかどうかは個人の好みなのかもしれない(ちなみに自分としてはキャッチーで嫌いじゃないけど別にヘビーローテにはならんなあという感じ)けど、あーだこーだ話した結果、「みんな疲れてるんじゃないか」という結論になった。
僕が大学で建築設計を勉強していた2010年頃、「設計の設計」ということを言い出す人たちがいた。
- 作者: 柄沢祐輔,田中浩也,藤村龍至,ドミニク・チェン,松川昌平,メディア・デザイン研究所
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いま、設計のための新たなプラットフォームづくりが急がれている。コンピュータなど、いまや実現可能になりつつあるさまざまな技術を用い、人間の行動やプロセスのなかで、建築、空間、情報環境を設計し、人と社会の関係を設計しなおす試みが建築や情報工学の分野で生まれている。
「人間の行動やプロセスのなかで人と社会の関係を設計しなおす」と書かれているように、「設計する」というプロセス自体を見直そうという動きだったと理解している。いまこういう動きがどうなっているのかはよく知らないが、こういうことが言われていた当時に激しい違和感を持った覚えがある。
「設計の設計」、つまり「設計するプロセス自体を設計する」というメタ的な視点が生まれるのはおおよそ「いままでのやり方では社会に適合するものが生み出しづらくなった」から、という側面が大きい。人々の考え方や好みが多様化したため、ある一つの価値観で建築を生み出すのではなく、違ったプロセスで生み出していこうという考え方なのかと思う(そういうときによく言われるのが「共創」とかいう概念だけどまあそれはいい)。
けどそれはただ疲れてるだけなんじゃないかなーと思う。単にいままでのやり方で「良いもの」を生み出すのが難しくなって、それを考え続けるのに疲れてしまっただけなのでは、わりとそういうことを考えたくなるのって一時的なものなのでは、という気がしている。その事自体は仕方ない部分もあるけど、自分にとって問題だなあと思うのは、「設計の設計」みたいなプロセス重視の考え方って、往々にして意思決定のスムーズさを優先して、最終的な成果物が本当によいかどうか、という部分から目を背けてるように見えることがあること。「こういうプロセスで決めたから、これはいいものなのだ」的な。昨今の人間中心設計とかもその印象がある。
冒頭の岡崎体育の例も、単にみんな音楽の良し悪しを判断するのに疲れてしまって、こういうメタ的な音楽に対して「あるあるw」と笑うことの怠惰な心地よさに飲み込まれてるだけなのでは、という気もしなくない(これは別にその音楽が良い悪いを決める話ではない)。
そのこと自体が別に良い悪いではないのだけど、わりとそういう流れって一時的なもので、そのうち誰かが「次世代の良いもの」を作って世の中を少し変えてくれる、みたいな気がする。というのと自分はどちらかというとアウトプット重視で生きていきたいという気持ちは持っている。
まあ別に結論もないけど、みんな疲れてるなー。