「サービス」とか言わずに全部「機能」と言うと自分的にはしっくりくる

自分はデジタルエージェンシーとか言われている会社に身をおいていて、やれイノベーションだ人間中心設計だ、みたいな話をよく聞くんだけど、そのへんでよく言われている「サービスデザイン」とか「顧客視点」とかの言葉にずっと違和感を持っていて、なぜだと自分なりに考えていたのだけど、結局は「上から目線である」という一言に集約されてきた。

「ペルソナ」とか「ソーシャルで人を巻き込んでいく」とか何年前の話だよって感じではあるのだけど、いまだにそういう文脈が使われていたりするし、その時にいつも人間を「数」として見ていて、ホントにそんな人いんのかよ、という思いもあった。(ペルソナはホントはそういうのを無くすためのものなんだけど、結局自分たちの意思決定のための材料として使われている以外の活用方法を見たことがない)

なんだかんだ、昔の広告業界の「面白い広告打てばモノ買うんだろ」と言ってた時代が「共感生み出せばモノ買うんだろ」となっただけで、結局実際にモノ買う人や使う人を見下している感じが抜けてないなあと思ったりもする。「共感」とかいう言葉は正直滅んでほしい。

で、なんなのかというと結局「上から目線」なのだ、「サービス」って言葉は。「してやってる」感がすごくある。「顧客視点」って言葉も合わさって、「お前らの目線に立ってるからお前らがどういうことで喜ぶかわかる。おれはそれをしてやってる」って感じがめちゃくちゃ鼻につく。死ね。

じゃあどういう言葉を使えばしっくりくるのか、と考えたら、自分なりの答えは「機能」だった。レストランがメシを作って出すのも、お金と注文を入力すればメシと食う場所を提供するというAPIなんだと考えれば、問題点が絞れる。
なんでそのAPIが叩かれないのか?当然アウトプットのクオリティが低い(メシが不味い、食う場所が騒がしい)、または入力がしづらい(代金が高い、店員の態度がアレで注文しづらい)という感じになる。
それくらいシンプルでいいはずなのに、結局それが出来ないのを「顧客視点」とかの言葉でごまかしてる感じがするのだ。機能の最適化がある程度できてはじめて、さらにみんなに使ってもらうには、という部分で努力するにあたって初めて「サービスデザイン」という言葉が意味を持つ気がするのだけど、書いてて自分でもどうでもよくなってきた。